アバウト

ライクマインズは2020年に、対話による心のケアを目的に、ODNJP=オープン・ダイアローグネットワークジャパンのトレーニング基礎コースの修了生2名と経験専門家1名により、東京都町田市にて結成されました。like minds という名称は、創設メンバーが好きなジャズのアルバムのタイトルから取りました。直訳すると「こころのように」という意味です。皆さんのこころに寄り添う活動を目指して、日々研鑽を積んでいきたいと思っています。

オープン・ダイアローグとは

オープン・ダイアローグ英語: Open Dialogue)とは、統合失調症に対する治療的介入の手法で、フィンランドの西ラップランド地方に位置するケロプダス病院のファミリー・セラピストを中心に、1980年代から実践されているものである[1]。「開かれた対話」と訳される[2]。統合失調症、うつ病引きこもりなどの治療に大きな成果をあげており[3]発達障害の治療法としても期待されている[4]

現在統合失調症等の精神疾患に限らず会社組織家族等あらゆる場面において個々の生き方やその環境に置いての過ごし方をスムーズにする目的で利用され始めている。ウィキペディア

わたしたちとオープン・ダイアローグ

わたしたちがフィンランドから来日した講師から学び、経験したオープン・ダイアローグについてお話します。2019年9月29日のことです。当時外出も困難だったlike minds メンバーの岩渕貴子は、夫に付き添われながらやっとの思いで電車を乗り継ぎ、蒲田の大田区産業プラザPiOに着きました。会場には全国から集まったトレーニングコースの参加者が輪になって座り、その円の中に私たちが座って話をするフィッシュボウルというスタイルで、オープン・ダイアローグをはじめて経験しました。

対話は、ファシリテーターを務めてくれたトレーナーのミア・クルッティさんの自己紹介からはじまりました。ミアさんが、天体観測が趣味と話されたのを聞いて、体に入っていた力がふっと抜けました。私はいま話したいことを何でも話していいと言われたので、思いつく限りの話をしました。そして、隣にいた夫は家族として、リフレクティングチームに入った宮木さんは、リフレクティングのメンバーとしてその場を体験したのです。

町田からオープン・ダイアローグを発信するわけ

like minds メンバーの岩渕貴子が統合失調と診断されたのは、2013年のことです。精神科クリニックに通い、体調がだいぶ整った頃に、外に出てみたいと感じました。市役所の手続きで福祉課を訪ねたときにもらった町田市障がい者サービスガイドブックで繋がれる先を探したのですが、町田市には地域活動支援センター(地活)が1箇所しかなく、そこを訪ねると、川崎市のほうが利便性のいい場所に地活があるといわれて、町田市で支援につながることは諦めました。

近くにある精神病院のデイケアにも通ってみましたが、長い坂道を通らなければならず、半年くらいでやめてしまいました。しかし、オープン・ダイアローグを受けてから、陽性症状も次第にに影をひそめ、体調もすいぶんよくなりました。残されたのが服薬の問題です。もし最初からオープン・ダイアローグを受けて、向精神薬を飲むことなく生活できていたら、福祉資源の少ないところでも早い段階に社会復帰できたと思うのです。

トライローグと当事者研究

トライローグは浦河べてるの家の当事者研究を参考にlike minds メンバーの岩渕一之と岩渕貴子が開発した、独自の心理療法です。岩渕貴子が統合失調症と診断されて向精神薬の服薬を続けたところ症状は落ち着きはしたのですが、ひきこもるばかりの生活でした。そんな状況に風穴をあけるために、夫のすすめでべてるの家の当事者研究会に出てみたのです。そこでは、様々な困難を抱えた人たちが、病気について熱く語り、またそれに対して参加者からの応援やアドバイスがありました。

ところが、当事者研究会へ行くにはバスや電車を乗り継がなくてはならず、また会場によっては年齢層が若く話がかみ合わないこともあり、次第に当事者研究会への足は遠のきました。そこで、困難はあるけれど当事者資源が無い状態を解決しようと、とりあえず形から真似てみることにして、ミニホワイトボードを買ってきて、私の話を聞き書きしてもらうようになりました。これが、トライローグの発端です。その後、3年ほど経って自分たちのやってきたことを誰にでもわかる形でまとめてトライローグと命名しました。

サスペンディッド・フィー

ライクマインズとして、オープン・ダイアローグによる支援を続けるなかで、支援を受けていただきたい方の中にはファシリテーターに支払うお金を工面できない方が多くいるということを感じていました。

アメリカで始まったコーヒー代を払えない誰かのためにコーヒー代を余分に支払う(suspended coffee)という仕組みを知り、これをオープン・ダイアローグに転用できないかと考えました。そこにはいない困りごとを抱えた誰かのための支援の枠組みです。

現在、サスペンディッド枠として、3組の方たちへオープン・ダイアローグによる支援が行われていますが、ファシリテーターへの報酬をまかなうには、ほど遠く、サスペンディッドによる支援をサポートしてくれる個人、企業、団体との繋がりを模索しているところです。

団体情報

所在地 〒195-0054 東京都町田市三輪町539-22
連絡先 携帯:090-3312-3326
メール machida.like.minds[at]gmail.com [at]を@に変えて

ファシリテーター一覧

岩渕貴子 統合失調症の当事者です。病気の経験を生かしながらお話を聴かせていただいています。趣味は、染織とバイオリンです。染織のほうは、2022年にオリジナルのタピストリーで、ルクセンブルグアートプライズの功労証書をいただきました。2024年度も挑戦中です。放送大学在学中、最初の入学の2年後くらいに大病を患い入退学を繰り返して20年以上人文系の分野の勉強を続けています。統合失調症をなんとかしたいとべてるの当事者研究会に通ううちに、家庭でできるトライローグを夫である一之さんとともに開発しました。現在、向精神薬の減薬中。薬無しでどう病を乗り越えるか、模索しています。

岩渕一之 文学部出身、卒論はJ.D.SalingerのFranny and Zooeyでした。映画も一時期は年に200本くらい映画館で観ていました。
ODNJPトレーニング基礎コース2期生です。貴子さんとともにトライローグを手探りで開発、インタビューしながらホワイトボードに外在化することで、二人ともにひとつづつ生きやすさを手に入れてきました。
横浜寿町で就労継続B型事業所の非常勤職員もしています。
ジャズギターを自己流で弾いているのでいつかちゃんと習ってみたいです。

宮木孝幸 鍛冶屋の息子として生まれました。そのせいかどうかはわかりませんが、昔はよくまじめで固いなどと言われました。どこかで心というものにずっと引っかかるものがあったのだと思います。サラリーマンから心理職にキャリアチェンジしました。メンタルクリニックなどで勤務している中、オープン・ダイアローグに出会い、ODNJPトレーニング基礎コース2期に参加。そこで岩淵さんご夫妻と出会いました。今はスクールカウンセラーや精神障害者の方の就労支援、電話相談もしていますが、どの領域でも気持ちはオープン・ダイアローグでいます。趣味はサザンオールスターズ、ゆっくり泳ぐこと、お酒を嗜むことです。



デザイン mixPie.Desgin